現在、コンサルティングファームでセキュリティコンサルをやっている皆川から、G検定について紹介いたします。

G検定の概要を紹介したあと、取得メリット、試験概要、勉強方法(必要なテキスト)、実際の勉強記録について紹介します。



・関連ブログ

チートシート:試験で使ったものに、公開用に網羅的な加筆をしました。




G検定とは


ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定するもので、一般社団法人日本ディープラーニング協会により実施されている民間の試験です。

資格の日は浅いですが、現在注目を集めているAI系の資格として知名度を上げている資格です。


G検定のGはジェネラリストのGとなっていることからも、ディープラーニングの基本的な内容を問うものとなっております。上位資格としてE資格があります。


G検定取得のメリット、取得をお勧めする人


・資格保有者向けコミュニティ、CDLEへの参加ができる。


G検定取得の最大のメリットがこちらです。ディープラーニングに関するコミュニティは少ないなかで、G検定を取得することで、専用コミュニティに入ることができます。

特に、入会難易度が試験合格で低めに設定されていることもあり、これからディープラーニングを確り学んで行きたいと考える方にとっては、情報共有・仲間作りの場を提供してくれる非常に良い試験だと思います。


一方で、明確な受験理由がないのに、”ディープラーニングの基礎ということで、勉強時間もそこまで必要なさそうだし、ちょこっとディープラーニングをかじってみようかな”と思っている方にはお勧めできません。(特に文系!!)

私がまさにこれでした。


仕事でクライアントに勧められるがままに取得しました。

セキュリティコンサルをやっていますが、ディープラーニングとは全く縁がなく、さらにG検定を取得した現在でも、全く仕事に活かせていません。

G検定の試験は、ディープラーニングの基礎といいつつも、文系や数学に疎い人にとってはそれなりに難しい内容となっています。

試験に受かるだけなら0からの勉強でも受かることができますが、試験範囲の内容を自分のものにするには、相当の鍛錬が必要です。

そのため、ディープラーニングを活用した今後の目標がない段階で受けるのは要注意です!


試験概要


続いては、実際の受験方法等です。


・開催日:年3回実施(おおよそ3月、7月、11月に開催)


・受験方式:自宅のPCで受検


・試験時間:120分


・試験問題数:220問(選択式)


・特徴:カンペが前提の試験

試験中にググることが許容されています。

一方で、カンペが前提の試験だけあって、ググって簡単にわかる問題ではありません。

受験生の多くは、試験中のググる時間短縮のために、チートシートなるものを各自作って臨むのが一般的となっています。

チートシートは過去の受検者が公開しているのでそれを利用しても良いですが、プラスして勉強しながら自分で作成したものも用意したほうが良いです。

私のチートシートは、受験後に、一般公開するために加筆したものなので他の方より網羅性、検索性に優れていると自負しています。

ご自身のオリジナルのチートシートと併用していただけたら幸いです。


・関連ブログ


試験範囲:HPで公開されており次のとおりとなっております。


・人工知能(AI)とは(人工知能の定義)

・人工知能をめぐる動向

・人工知能分野の問題

・機械学習の具体的手法

・ディープラーニングの概要

・ディープラーニングの手法

・ディープラーニングの社会実装に向けて


ディープラーニングの歴史から技術的な話、法律の問題まで幅広く出題されます。

試験時間120分で問題数は220問となっており、1問あたり30秒弱程度しか時間がとれません。

このことからも、ググって答えを調べている時間がないことがわかるかと思います。



勉強方法


一般的に必要な勉強時間、勉強方法についてご紹介します。ブログ主皆川の実際の勉強記録等は後段に記載しています。


必要な勉強時間


約40時間(文系の素人の場合)

私のような文系で数学に疎い方でも40時間程度確り勉強できれば十分に合格圏内に届くと思います。


勉強方法


①テキスト、問題集の周回

当初私は、問題集のみで勉強をしていたのですが、問題集を1周したあたりで公式HPのG検定の例題を解いてみたところ、、、、まったく問題が解けませんでした、、

そこで、急いで、公式テキストを買って勉強することで合格することができました。

ここで重要なのが公式テキストです。



公式テキストはわかりやすいのはもちろんなのですが、公式テキストから問題が結構でます。(特にコラムから

そのため、公式テキストは必須だと考えます。


私は非公式の問題集を使ったのですが、問題慣れという意味では約に立ちましたが、試験の問題を解くに当たって直接役にたったかといえば、正直疑問です。

G検定の試験はカンペ対策もされていることから、非公式問題集では、試験問題を網羅することは難しいのではないかと感じています。

網羅性がない問題集を何周もしてもあまり意味はありません。

そのため、問題集は問題慣れをするために1周程度すれば良いかと思います。

時間が許す限り何周もすべきなのは公式テキストです。


②上記と平行してカンペ作り。

上述のとおり、G検定はカンペOKです。

カンペは、エクセルでもワードでも、ググっても、紙でもなんでもOKです。

自分に合ったものを作成・利用しましょう。

ただ、私は他の方がネットで公開しているものを利用しましたが正直あまり役にたちませんでした(ワード検索しても、ほぼヒットせず)、、、まずは、自分用に苦手分野を中心にしたオリジナルを作成することをお勧めします。


自分のオリジナルチートシートに加えて、それを補うために他の方のチートシートも併用することをお勧めします。



お勧めのテキスト


深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版



こちら、公式テキストです。ディープラーニングの勉強が初めての方には必須です。


これ1冊で最短合格 ディープラーニングG検定ジェネラリスト 要点整理テキスト&問題集


通称、赤本と呼ばれています。ちなみに公式テキストを白本と読んでいます。
定番の問題集のためお勧めです。


これ1冊で合格! スッキリわかるディープラーニングG検定(ジェネラリスト) テキスト&問題演習


こちらは、G検定合格者がお勧めする問題集第1位のテキスト&問題集となります。

個人的には、公式テキスト+赤本がお勧めですが、合格者の声を信頼して、赤本の代わりにこちらのテキストを購入しても良いかと思います。
赤本の代わりにはなりますが、公式テキストの代わりにならないので注意してください。
何度も言いますが、テストでは公式テキストからそのまま出たりします!


最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 問題集


私が購入した問題集です。個人的にはお勧めできるポイントはなしです。

ブログ主皆川のG検定受験記録


試験前の勉強記録


私の実際の勉強記録をご紹介します。
日記のような内容ですがご容赦願います。

・試験勉強開始(試験2週間前)

G検定は、クライアントから進められて急遽受験をすることとなり、勉強期間は2週間でした。
G検定問題集を解きながら、カンペを作成しており、だいたい1週間ぐらいで1周できました。

G検定の勉強は、めっちゃつまんないです。

最初の方はAIの歴史とかでわかりやすくて楽しくやっていたのですが、段々理論的な話になっていき何を言っているのかまったくわからなくなっていきました。

微分とか統計の話されてもって感じです。

問題集の内容が全く理解できないけど、とりあえずカンペがあるからいいやって思いながら勉強を進めました。

試験期間考えたらわからないところをしっかり調べる時間もないですし、カンペさえ作成すればと。理解なんて不要だと。

試験中は、カンペ見ながら解けるから、これで楽勝かと思っていたのですが、

公式HPの練習問題を解いてみたら全然わかんない、、、、

調べても良くわからん、、

気づきました、カンペOK試験だから、その場で調べて簡単に対応できる問題じゃないってこと。

また、試験時間120分で問題200問なので調べている時間はあまりない。

つまり、基本は調べずに解いて、どうしてもわからない箇所だけカンペ等で調べるって戦法となります。

このままだと確実に落ちると試験5日前に気付きました。

・試験勉強開始(試験5日前)

このままでは、試験に受からないことに気づき、すぐに次の対応策の検討に入りました。
ここで、手を出しのが公式テキストです。


公式テキストっていうぐらいだから、ほとんどの問題がテキストから出るだろうと。
だから、テキストを読めばいけるのではと。

しかも、この公式テキストがヨドバシドットコムで電子書籍で販売しているのを見つけました。

ヨドバシドットコムの電子書籍は、なんと!PCのOS対応しています!

キンドル等の場合、スマホのOSしか対応していないのですが、
ヨドバシドットコムはPC対応です!


つまり、公式テキストをカンペに使えるのです。
わからない問題があった場合は、公式テキストで単語検索を掛ければ一発です。

さっそく、公式テキストの電子書籍版を購入しました。

電子書籍のアプリだと検索が、じゃっかんやりにくかったので、
テキストをさっと読みつつ、全文をワードに張りなおしました。


この作業で5日間使い、試験に臨むことになりました。
公式テキストはさっと1回読んだだけなので、全然頭に入らなかったです。。

試験本番


日曜日の13時試験スタートでした。

2時間で約120問
つまり、1問1分で解く必要があります。

ただ、PCで調べながら1問1分ペースで解くのは不可能なので、
全問解くのは諦め、7割ぐらいの問題を解き終えるか、調べるのに時間かかりそうな問題は捨てようと思いながら試験に臨みました。


が、問題を捨てるなんてことはできずに、全問調べながら解いていきました。
問題の進捗の割に、どんどん時間が過ぎていく、、、

もっとペースを上げなければと思いつつも、上げられずに、刻々と時間が過ぎていく。

結果、半分ぐらい解き終わったところで時間が残り10分になっていました。


テンションガタ落ちです。
さすがに、ペース遅すぎたと。

諦めて、残り半分を10分で適当にマークして試験終了です。
残り、20秒でマーク完了。

いやー、厳しかったです。

さすがに今回は無理かなーって思いました。
半分しか解き終わらないとは。

しかも、解いた半分も正解の自信がほとんどないですからね。


G検定 試験結果


落ちたなーって思っていたので、試験結果のことを忘れていたのですが、
試験終了後2週間を過ぎたころ、G検定事務局からメールがきました。

なんと、合格していました。


まさか、まさかのサプライズです。
合格率が約6割みたいで高いですね。
得点率見ると、大分悪いのでギリギリでしょうか。

何はともあれよかったです。

さらに2週間後ぐらいにPDFファイルの合格証が届きました。



G検定勉強 総括


・勉強時間:2週間、20時間

勉強時間のほとんどをカンペ作りに費やしておりました。
ちゃんとした勉強は、非公式問題集さらっと1周、公式テキストさらっと1周のみです。

G検定はディープラーニングの試験なのでITの知識は不要となります。
私のようにディープラーニングの知識が0の場合は、最低でも40時間ぐらいは勉強時間を確保したほうが良いかと思います。

私が受かったのは完全に運です。
20時間で内容を理解してカンペを作るって作業はかなり無理があるかと思います。

特にディープラーニングの理論の箇所は、しっかり読込み・頭を回転させないと理解が難しいです(特に文系!)


以上、G検定体験記でした。


・関連ブログ